2016/10/19 水曜日

猪谷千香・著「町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト」

カテゴリー: まちづくり関連,読書関連 — hirayama @ 2:42:36 印刷する 印刷する  
猪谷千香・著「町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト」
猪谷千香・著「町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト」読了。
 
まず。わたしはこの著者と10年前に会っている。
 
2006年に開催された「GLOCOM」の情報社会学若手研究会『新聞2.0「iza(イザ!)」の目指すもの』の会場で、当時、産経新聞の記者だった彼女とたまたま名刺交換して「猪谷千春さんの親せきですか?」と尋ねたら、「ええ、まぁ。。。」と微妙な反応をされた。
 
最近、ウィキペディアで娘さんと知った。産経新聞は辞め、ニコニコ動画のニュース担当となり、今はハフィントンポスト日本版に勤務しているという。
 
・人口3万2000人の岩手県紫波町(しわちょう)を舞台にした「数少ない地方創生の成功例」(とされている)
・「オガール」とは紫波の方言で成長を意味する「おがる」と、フランス語の「駅」(ガール)を組み合わせたもの
・PPP、SPC、証券化、脱補助金といった手法が挙げられているが、要は「民間企業の手法」ということだ
・10.7ha(東京ドーム2個分)の塩漬けとなった町有地があって、その活用に「民間でない」紫波町が成功した理由が、詳細に分析、記述されている
 
オガール紫波

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2016/10/16 日曜日

高松平藏・著「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」

カテゴリー: 読書関連 — hirayama @ 3:26:20 印刷する 印刷する  

ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか

高松平藏・著「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」
https://www.amazon.co.jp/dp/4761513640

ドイツの10万人都市エアランゲンのお話し。
 
一言でいうと「自発性」と「創造性」がこの都市を発展させてきた。日本だとなかなか難しいかも。
 
3つ気づきを書くと、
●教会が地域コミュニティの連携を産み出すハブ(装置)となっている
●「井戸端」のようなハブに成り得るのは所沢だと飲食店やカフェしかないのかな
●まつり、イベントが都市の価値観・アイデンティティをつくっているが、年8回もある宮殿コンサート、12日間のビール祭りなどがある
 
月末に作者のトークイベントにも参加する予定なので楽しみである。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/20161004171618.html

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2015/2/25 水曜日

「里山資本主義」日本経済は「安心の原理」で動く 藻谷浩介

カテゴリー: まちづくり関連,会社・仕事のこと,読書関連 — hirayama @ 22:16:50 印刷する 印刷する  

「里山資本主義」日本経済は「安心の原理」で動く 藻谷浩介

敬愛する所沢地ビール「野老社中株式会社」吉村社長がおすすめしてくれた「里山資本主義」、やっと読了しました。

この本が言いたいのは一言で要約すると『地域内循環経済』。自分流解釈では、適度な小都市でも「成り立つ」社会をつくりましょう!ってことなのかなと。

それは少し前の日本では当たり前にあった光景で、わたしのような郊外の新興住宅地育ちでも、小学校のクラスには青果店とかクリーニング店、理髪店、自動車修理店の息子なんかが必ずいました。

そんなことかなと。

ベストセラーと比肩するのはおこがましいですが、それは、「なんだ。自分が所沢で16年、目指し、実践してきたことじゃない??」と思いました。
◆所沢でひとり暮らしを始め、庭付き一軒家を借りたのが1999年
→思えば「LOHAS」なんて生活スタイルの先がけでした(笑)
◆庭で野菜やハーブを栽培するも、都心の大商社で働く忙しさから見事に枯らしてしまい(笑)所沢で起業したのが2003年
→所沢で食べて行こうと漠然と考えました
◆以来、顧客の大半は地元・所沢で、なんとか食べていけるようになりました
どうしても、「過疎地で仙人のように暮らす」といった事例が刺激的すぎて、色んな意味で勘違いする人が多そうですが、大半が『埼玉都民』として東京に仕事・娯楽・情報を依存している「所沢市民」こそ持つべき「別視点」かなと。

そのために自分のできることは・・・やっぱり、足元の本業(ネット)で仕事をいただいている地元企業を強くしてあげることですね。

「里山資本主義は保険」という記述が的を得ていると思いましたが、所沢市民にとって「地元経済は保険」だと思います。
本書では木くずによる発電がイノベーションとして取り上げられていましたが、そんなものが無くても、例えば「プロパンガス」なんてのは地域に密着したインフラとして「保険」になっていると思います(都市ガスはオオモトが被災してしまうとすべて止まってしまいます)。

「都心なんでも一辺倒」ではなくて「違った視点」も持った人がファッションやポーズでなく真に増えてくれるといいですが、それは地元の魅力発信という努力と両輪なので、さらに頑張ろうと思った読書感想でした。

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2015/2/10 火曜日

「MASTERキートン Reマスター」 喜びの壁 アッシジの聖フランチェスコ

カテゴリー: 読書関連 — hirayama @ 6:42:18 印刷する 印刷する  

「MASTERキートン」の続編「MASTERキートン Reマスター」がいつの間にか出ていたので読みました。

MASTERキートン Reマスター

「MASTERキートン」は「YAWARA!」「20世紀少年」浦沢直樹さん作の漫画で、90年代に人気を集めました(わたしの若いころ!)。
当時一部マニアの間で流行った海外ドラマ「冒険野郎マクガイバー」と少し似ていて、普通の娯楽作品とはちょっと違った、「理想主義」や「ヒューマニズム」が描かれた作品でした。

旧作では、『喜びの壁』という「アッシジの聖フランチェスコ」(小鳥までもが説教を聞きに集ったという伝説で知られる聖人)にまつわる回が大好きで、ネットで調べてみるとファンの間でも神回と認識されているようです。
「俺達は一人で生き、一人で死んでゆくが、この一瞬、この場にいる生き物だけは、自分の宇宙を抜け出して・・・同じことを感じている。」という動物たちと心を通い合わせるラストシーンがあるのですが、とても感銘を受けました。

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2014/11/1 土曜日

「SOS地底より」伊東信・作 横山明・絵

カテゴリー: プライベート,読書関連 — hirayama @ 20:38:10 印刷する 印刷する  

「SOS地底より」伊東信・作 横山明・絵

取り寄せていた絶版本「SOS地底より」が届きました。

こう見えて小・中学校のころは読書少年で貸出本数・校内圧倒的ナンバーワンだった私。
雑誌編集者や週刊誌記者ではなくて、本当は絵本とか児童書の編集者になりたかったのです。

「カマドウマ」「桐原(切り腹)」「地下壕」「麻薬団」というキーワードでピンとくる人は、この本を一読した経験のある人だと思います。

今ではおそらくアウトな内容で(それが絶版の理由でしょうが)、鉄道会社の労組の分会長をやっていた主人公の父親が大きな借金をつくってマイホームを建てた多摩丘陵の新興住宅地の地下は、朝鮮人強制労働者によってつくられた地下壕が張り巡らされていて、大麻薬団のアジトになっている・・・という無茶苦茶なストーリーです。

冒険小説のかたちをとっていてわたしも純粋にそれを楽しんだのですが、今見ると内容は戦争反対などのメッセージ性も多く含んでいます。
「関東ローム層」とか子どもが理解できるかどうかなんてお構いなしに高度な単語も多く出現します(笑)
そしてラストには主人公たちが、防空壕で朝鮮人強制労働者が岩に刻んだ「朝鮮人の血、涙、怒りを、ここに埋める」という文字を見つけるシーンが・・・

「表現者」の気迫が、子ども心に忘れられない何かを刻み付けたのでしょう。

そういえば「ズッコケ三人組」シリーズにも戦争問題に触れた思想的な回があった気がします。地下ものといえば天才犯罪者・大曽根が東京の地下に狂気の国「大暗室」をつくる江戸川乱歩の「大暗室」もなぜか図書室にありました。

深みと骨のある表現者も少なくなった気がしますし、多様性と寛容のある場も少なくなった気がします。

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